自己破産をした場合の生活への影響
1 自己破産により生活は一変するのか
自己破産の言葉の重さやマイナスのイメージは、実際以上に強く捉えられている印象があります。
自己破産をすると普通の生活は送れず、日陰を歩くような日常になってしまうのではないかと考えている人は多いようです。
しかし、実際の自己破産の影響を知ると、考えているほどではないと感じる人が多いかと思います。
2 職業の制限
自己破産を行うと、職業の制限を受けることになります。
有名なものですと、生命保険の募集人や警備員の仕事が対象です。
制限を受けるのはあくまで手続きを行っている一定期間だけですので、何年も制限を受けるといった話ではありません。
ですので、これらの仕事に就いている場合は、一時的に別の部署に異動する、あるいは自己破産以外の手続を検討するという手段も考えられます。
3 財産の換価
自己破産を行うと、原則としてすべての財産を手放す必要があります。
例えば自宅、自動車、解約返戻金の生じる保険、株式などが該当します。
特段財産がないという場合の影響は限定的ですが、何らかの財産がある場合には、ほぼ手放すことになるため自己破産を行う際によく検討する必要があります。
なお、裁判所によって細かい考え方は異なるものの、現金を99万円まで当面の生活資金として残すことができますので、何を残せて何を残せないのかについての詳細は弁護士によく確認することが大事です。
4 事故情報の登録
自己破産を行うと、信用情報機関に事故情報として登録されます。
新たなクレジットカードの作成やローンの借入れの際、信用情報を調査されるため、自己破産後、これらは原則としてできなくなります。
自己破産後のクレジットカードの取扱いについて、詳しくはこちらをご覧ください。
なお、この事故情報は一定期間は残るとされており、その期間が経過した後、クレジットカードの作成やローンの借入れができるようになる可能性があります。
5 周囲の人への影響
自己破産をすると周囲の人に知られるのではないかというイメージを持っている方が多いです。
借入れに全く関係のない知人や近所の人などに知られる可能性は低いですが、借入れに関係のある人や組織、家族に知られることは避けられないといえます。
例えば、勤務先の会社からも借入れがあるという場合、勤務先の会社も債権者となりますので、自己破産の件は勤務先に知られてしまうことになりますが、他方で借入先になっていない場合であれば、勤務先に自己破産の件を知られる機会はあまりないといえます。
同居の家族については、申立てにあたり家計の収入・支出に関する資料を提出することが多いため、自己破産を秘密にすることは事実上難しいと思われます。

















